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ロードバイク用のデジタル勾配計が欲しいので構想してみる

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2015/10/06 10:22 am
Blog Category / 制作ログ
 

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ロードバイクで坂中心のルートを走っていると、自分が今登っているのか下っているのかが分からなくなる。今日は脚が回らない、えらく調子が悪いなと後ろを振り返ってみると、平坦だと思っていた道は、実際には結構な勾配がついていた。みたいな事がたびたびあって、自分の感覚と現実の剥離がストレスに繋がって気持ちが悪い。
そこで自転車用の勾配計が欲しいんだけど、GarminやSIGMAなどのハイエンドサイクルコンピューターには気圧勾配計が付いている機種があるものの大変高価で、他の安価なガジェットと言えば上の画像のようなアナログ勾配計が販売されている。
しかし、このアナログ勾配計は電源いらずで安価なものの、単純な構造ゆえに走行中に勾配を確認する用途には向いていないという事は明白なんだよな。勾配に特化した自転車用のメーターを探しても見つからないし、どうしたものかな。
無いなら作る
現在製作中の自作ヘッドアップディスプレイが完成間近なので、次の題材はこれや!という事でArduinoでロードバイク用のデジタル勾配計を作る事を考える。勾配が計測できるサイコンを買うのが最良の解決法だけど、そんな事は十分理解したうえで突き進みたい。
想像図
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あくまで妄想です
小型のArduinoと自宅に在庫しているマトリクスLED、3Dプリンタ製のケースで図のような感じに仕上げたい。電源は9V電池、もしくはモバイルバッテリー経由のUSB給電。Li-poバッテリーを使うことも考えたんだけど、非常に扱いが難しいバッテリーなので今回はパスということで。
道路勾配の計測方法

道路勾配[%] = 100 x 垂直距離[m]/水平距離[m]

これだと、高度は気圧高度センサで取得すればいいものの、水平距離をGPSもしくは車輪のマグネット経由で計測する必要があるので仕組みが複雑になってしまいそう。もっと単純でいいんだ。なので、

加速度センサで角度を計測 → 道路勾配[%] = (tan角度°)×100

正確な道路勾配は計測できないだろうけど、目安としては十分なんじゃないかな。
さっそく部品を購入
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だいたいの構想がまとまったので、早速AdafruitのArduino互換機と加速度センサをスイッチサイエンスで購入した。技術が低いので実現できるのかは不明だけど、とりあえずブレッドボード上でテストしていきたいと思います。

Arduinoで自作HUD④ LEDカバーへのマウント・ボタン操作と照度調整実装

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2015/09/28 9:30 am
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3Dプリンティング
自転車にのるはずが雨だったのでDIYヘッドアップディスプレイの制作を進める。前回の記事でマトリクスLEDマウントの設計を失敗していたが、設計のミスを直し、続けてLEDのカバーを3Dプリンタで作った。
マトリクスLEDカバーの仕様
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面が汚いのは3Dプリンタベッドの掃除をサボった結果です
内部の出っ張りはマトリクスLEDを固定する用。側面の2つの穴はタクトスイッチと光センサ(CDS)を固定する穴。天面の穴は配線を通す穴となる。
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マウントに固定したLEDを静かに挿入。
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LEDマウントとカバーは少しの抵抗がある程寸法がピッタリなので、ネジや接着剤で固定しなくても大丈夫だった。
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心配なので後から排気用の穴を電動ドリルで空けた
配線のハンダ付け
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苦手なハンダ付けに進む。まずはスイッチの端子に配線をハンダ付け。後から熱収縮チューブでハンダ付けした箇所を覆った。
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続けて光センサも処理。
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あまり配線の数が増えると鬱陶しいので、スイッチと光センサのマイナス線はマトリクスLEDのマイナスへ合流させる。
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ハンダ付けを行ない、絶縁テープで保護。
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2mm厚のカバーをM4ボルトで固定。
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最後に配線をチューブで覆い、ディスプレイ部が完成した。無骨でかっこいい。
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Arduinoでヘッドアップディスプレイを自作②マトリクスLED表示テスト

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2015/04/13 2:44 pm
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写真 2015-04-12 9 11 49
実際の制作に取り掛かる
前回OBD2アダプタでの通信に成功したので、早速HUDのディスプレイの制作に取り掛かった。用意したディスプレイはAdafruit製のI2C接続1.2インチLEDマトリクス基板。スイッチサイエンスで購入した。
この基板はI2C通信によりわずか4本の線で8個までのLEDマトリクスをコントロールできる。また、Arduino用のライブラリが用意されているので非常に簡単なコードで済んでしまう優れもの。
上記の写真はLED基板を並列に繋げてサンプルスケッチを実行した結果だが、I2Cアドレスが同一なので全く一緒の内容が表示されている。これでは駄目なので、Adafruitの解説ページを見ながらアドレスの変更を行った。
Adafruit 8×8 1.2インチマトリクスLED I2cアドレスの変更
写真 2015-04-12 9 14 11
基板裏面、上記画像ピンク枠の箇所をハンダでショートさせてI2Cアドレスを変更するようだ。A0,A1,A2をショートさせる組み合わせで0x70, 0x71, 0x72, 0x73, 0x74, 0x75, 0x76, 0x77と合計8つのアドレスを指定できる。
写真 2015-04-12 9 22 08
2つの基板のうち1つはデフォルト状態で0x70。もう1つはA0をショートさせて0x71に。
写真 2015-04-12 9 26 07
処理後。ハンダ付けは相変わらずヘタクソだ。
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Arduinoでヘッドアップディスプレイを自作①OBD2通信テスト

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2015/04/09 1:05 pm
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hudm
憧れのHUD
以前から車載用のヘッドアップディスプレイを作りたいと思っていた。古くはS13シルビア、最近ではレクサスやBMWといった高級車のほか、マツダの各車種にも装備されていて凄く羨ましい。見た目の格好良さもさることながら、実用的にも運転中の視線、焦点をずらさずに時速などを確認できて便利だと思う。実際にHUD装備の車を運転した事があるが、こんな便利な装備がなぜ他の車には用意されていないのか。21世紀をとうに過ぎているというのに未だスタンダードになっていない事態に憤りを感じる。
自作の検討
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最近はスマホ用のHUDアプリがある
自作するには以下の方法が頭に浮かんだ。
①スマホ用のHUDアプリを使い、3Dプリンタ製のマウントと併せて運用
②車のEUCから車速パルスを拾ってArduinoに読み込み、7セグLEDに速度を表示
まず挙げた①のGPSを用いたHUDアプリが一番お手軽だ。スマホのアプリを立ち上げてダッシュボードに置けば画面がフロントガラスに反射してHUDっぽくなってくれる。反射する事を考えて予め表示は反転されており、アプリの種類もデザインも様々。3Dプリンタでスマホを固定するマウントだけ作ればいいだけなのだが、車に乗る度にスマホをいちいちセットするのが面倒臭い。GPSは電池の消耗が激しいので、電源の確保も必要と一見お手軽に見えるも実際にはスマートさに欠ける。
②の方法は自分にとっては少々敷居が高い。車速パルスを拾う事は以前乗っていた軽自動車にナビを自分で取り付けた際に経験済みだが、それをArduino上で速度情報に変換する自信もスキルも無い。ネット上に事例もあるが、色々とややこしそうでたじろいでしまう。
OBD2端子から簡単に信号を取り出せるらしい
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最近の車にはOBD2端子という車両情報通信の為の端子が付いており、ここから簡単に情報を読み込む為の機器が販売されているようだ。ELM327というカナダメーカーのICを使った機器がAmazon等で安価に売られているが、これらはBT通信が基本で、端子から取り出した信号をスマホのアプリと通信して車両情報をスマホディスプレイに映し出す用途を主とする。
僕はスマホと通信させたい訳では無く、自分でも手軽に扱えるArduinoと通信させたい(事例はあるけど、要改造)、ネット上を更に調べていると目的に合致するアイテムが見つかった。
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Freematicsというオーストラリアメーカー?(多分個人運営だと思う)のOBD-II Arduino Adapterが正に自分が求めているものだった。このArduino用アダプタもELM327を使用しているとの事だ。2本のシリアル線と車両経由の電源、アースの計4本の線で簡単にArduinoに車両情報を読み込ませる事ができる。GitHub上にあるArduinoのサンプルスケッチを見たところ、非常に簡単な記述だった。これなら僕でもいけそう。
39.9$のモデルAと59.9$のモデルBがあり、高い方のモデルはArduino互換ボードやGPS、加速度センサー、I2C通信等を内蔵している上位版のようだが自分の場合は車速さえ取り出せればいいのでモデルAを購入。39.9$+EMS送料10$だった。数日後発送したとの連絡があったものの、発送元は中国上海。上海の空港を出発後なかなか荷物追跡のステータスが更新されず焦ったが、発注から1週間程たってから川崎の通関を通過し、程なくして自宅に到着した。
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さすがチャイナクオリティ。緩衝材もなにも無く、この貧弱な紙袋にそのままアダプターが入っていた。しかも袋が臭い。
写真 2015-04-03 19 49 48
目的のブツ
無事荷物が届いたので早速Arduinoに接続してテストしたい。
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