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2014/04/12
特集のカテゴリ: カメラ
ローコストで簡単。おうちごはんをきれいに撮影する為のたった1つの方法。
 

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ご覧いただけただろうか。これが30代の中年男性が女子力を振り絞って書いた加齢臭漂う解説だ。non-noのサイトに掲載されている雑誌のプレビューを舐めずり回すように凝視し、文体の傾向を分析した結果、このようなゆるふわ具合となった。そこはかとなく昭和のかほりが見え隠れするのは何故だろう。無理はよくない。特集のタイトルは、某ブックマークサイトでホッテントリ入りしているアルファブロガーによる記事のような煽りにしてみた。たった1つの方法である訳が無い。
上記した撮影ブースは絵で解説しているが、このブースの実際はどうなのか。それでは現物を見てみよう。
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ご覧の通り、悲壮感さえ漂う見すぼらしさ。IKEAにて500円で買った安物クリップライトの先端にクッキングシートを弧を描くようにセロハンテープで取り付けてある。カメラにいたっては、PENTAX *istDL2という骨董品級のデジタル一眼に中古で1万円のレンズを取り付けたものだ。
 

そこそこ撮れる

この簡易ブースで撮影したテストショットが右の写真だ。カメラ・レンズ性能由来の画質については目を瞑ってもらうとして、夜間、室内において照明無しで撮影してもこのような仕上がりにはならないと思われる。
このように、ブースとも呼べないような簡易的な仕組みで気軽に撮影できてしまうが、このシステムの難点としては、撮影できる範囲が狭い事につきる。光源が小さく、照射範囲が限られるため、カバーできる面積は皿で言えばぎりぎり一枚分であることから、どうしても料理の一部を切り取るような撮り方になる。
testshot
しかし、ダイニングテーブル全体をカバーできるような照明システムを個人が構築するのは非現実的であり、そもそも料理を楽しみたいのか写真を撮りたいのか、手段と目的が逆転してしまうと暖かい料理が冷めてしまって台無しだ。さっさと撮って、料理を美味しくいただくのが好ましい。
 comparis
その他の欠点として、光量が少なさから必然的にスローシャッターになってしまう事があげられる。最近のカメラなら高感度設定&手持ち撮影で問題無いかもしれないが、私の持つ古いデジカメだと、ISO値を上げればノイズの嵐。したがって三脚に据えて撮影する必要に迫られ、少々手軽さが薄れてしまうのが難点。
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IMGP7430
料理写真は、みずみずしさ、新鮮さを表す「シズル感」を表現する事が要だ。このシズル感を出すためには、早い話、面光源があれば良い。身近な物で例えると、日中、部屋の窓から部屋に入ってくる柔らかな光。この簡易システムにおいても、クリップライトにクッキングシートを巻き付ける事により、擬似的にではあるが面光源を構築している。小さな面光源ではあるが、料理に照らすといい塩梅にシズル感を得られる。市販の撮影ブースや、物撮り用のライトを見てもらえば理解してもらえると思うが、それらも面光源を作り、影をディフューズ(拡散)させる仕組みとなっている。
さて、大きな面光源と柔らかい影を用いて更に気軽に撮影する為にはどうすれば良いのか。
単純に昼間に撮ればいい。
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日中の窓は面光源。レースのカーテンはディフューザー。窓と被写体の位置関係を考慮して撮影アングルを決め、レフ代わりの物で手前の暗くなった箇所を補助してあげれば、ライトを使うだなんてまどろっこしいと思える程気軽に撮影できてしまう。勿論、昼間は明るいので手持ち撮影で十分だ。
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以前は箱型の撮影ブースを自作したものだが、最近はほぼこの方法に収まっている。市販されているようなライトと撮影ブースを常備できるような環境が理想だが、それは大袈裟で何か嫌だなぁと避けている。今後は更に手軽さを推し進めるために、電池式の撮影用LEDライトを自作したい。